GMP は多倍長の整数、有理数、浮動小数点数を扱うためのフリーソフトウェアです。この記事では GMP のインストール方法と基本的な使い方についてまとめます。
実験環境
VMware Player 上にインストールした CentOS に GMP をインストールしました。
VMware | VMware Player 4.0.1 ※ |
---|---|
ゲストOS | CentOS 6.2 x86 |
※この記事を書いている時点における VMware Player の最新版は 4.0.2 ですが、これにはまだ VMware Tools が提供されていないため、あえて VMware Player 4.0.1 を使用しています。
GMPのインストール
はじめから gmp-4.3.1-7.el6.x86_64 がインストールされていましたが、それはそのままにしておき、 改めて最新版をインストールしました。
ダウンロード
GMP の WEB サイトからダウンロードして解凍する。$ wget ftp://ftp.gmplib.org/pub/gmp-5.0.4/gmp-5.0.4.tar.bz2 $ tar -xjf gmp-5.0.4.tar.bz2
インストール
解凍したフォルダへ移動し、次のコマンドを順番に実行する。$ ./configure $ make $ make check $ make install
環境変数の設定
実験した環境では、ここまでの作業で GMP を利用したプログラムをコンパイルできるようになりました。 しかし、実行すると以下のエラーが発生しました。
$ ./a.out ./a.out: error while loading shared libraries: libgmp.so.10: cannot open shared object file: No such file or directory
これは、共有ライブラリの検索パスに GMP をインストールしたディレクトリ `/usr/local/lib` を登録することで解決します。 例えば、次のように共有ライブラリの場所を表す環境変数 `LD_LIBRARY_PATH` に追加すれば良いです。
$ export LD_LIBRARY_PATH=/usr/local/lib:$LD_LIBRARY_PATH
GMP の使い方
基本的な使い方を説明します。
GMP の詳細については以下を参照してください。
http://gmplib.org/manual/
サンプルコード
gmp_example.cppコンパイル方法
次の様にオプションを指定してコンパイラを実行します。$ g++ -lgmp gmp_example.cpp